バモス・ハブベアリング交換

平成17年式のクルマ

ホンダ・バモスは煙草をやめて半年くらい経過した時点での貯金の金額で、某メーカー系の中古車販売店から今から3年前に購入した。平成17年式、走行距離80,000kmである。しかも事故車で左フロントを板金塗装してある。買うときに営業マンから何度も「本当にこのクルマでいいんですか?」と心配され、じゃあなんで販売しているんだろ?などと思いながらも、故障すれば自分で直せばいいなどと安易に考えてそのまま購入した。購入時に車検を通して新規登録を行う「車検整備渡し」だったので、その時点で点検して悪いところはすべて修理してもらい、さらに自分の使用する状況から次の車検までには走行距離は確実に10万キロを超えると判断して、タイミングベルト一式とウォーターポンプも交換してもらった。

案の定トラブルだらけのクルマ

13年落ちで事故車だし、走行距離も相当なものなのである程度覚悟はしていたが、まず最初に納車した次の日にエンジンチェックランプが点灯しO2センサーを交換。修理保証期間が過ぎた位からはエアコンが効かなくなり、原因はエパボレーターという車内の奥にある熱交換器が、エアコンの結露により発生した水を排出するドレンホースが詰まってその水に浸かってしまったことであった。極めつけはエンジン冷却水の循環不良により、エンジンのシリンダヘッドガスケットが抜けてオーバーヒートしたことだ。最初は運転席下から水か流れる音がしていたのだが、気にせずにそのまま高速道路を走って遠くまで出かけた。その帰りにインパネ内のオーバーヒートを起こしたことを示す赤いランプが点滅しだし、ヒヤヒヤしながらなんとか家まで運転して帰り着いたことが思い出される。今までに車検整備を1回行いそれまでにタイヤやブレーキパーツなどの消耗品を数多く交換したことを思えば、相当手がかかるクルマであることは言うまでも無いだろう。




すべて自分で修理する

今までのトラブルに関する修理はすべてDIYで自分で行う事ができた。車検も去年自分で書類を揃えて持ち込みで検査ラインを通した。元整備士なんだから出来て当たり前といえばそうなのだが、そのための工具類や機材をできるだけ安くで揃えるのに一苦労だった。レンチやドライバーなどの手工具は一式揃えていたが、ジャッキやリジットラック、小型のコンプレッサーなどの大がかりで高価なものを中古でできるだけ安価な値段で揃えるのに苦労した。それから整備する場所が駐車場の自分の敷地内なので、周囲の人の迷惑にならないように、事前にご挨拶しておくなど気を配って周りに配慮するということも忘れずに行った。何にしろ危険を伴う作業なので、自分一人で行う際には十分に気をつけ、また外の作業なので体調にも気を配った。
しかし、これだけ配慮していても作業ミスや事故など失敗の責任は自分で負わなければならない。自分の整備士経験が生きるかどうかの、ある意味自分との戦いである。

バモス車検

フロントから異音

2ヶ月前くらいからだろうか、あるとき走行中にフロント右側からコトコトと異音がし始め、それがついにウワンウワンと大きなうなり音になりとうとうカーラジオの音までかき消されるくらいの大きな音になってしまった。最初は足回りのサスペンション辺りの音だろうと思っていたが、音がウワンウワンとうなりだしてからはハブベアリングであると確信した。しかし、このハブベアリングの修理交換作業が非常にやっかいで、何が面倒かというと、ベアリングの脱着にハブ自体にベアリングを圧入するためのプレス機という巨大な機材が必要となるということだ。こればかりは、自分で買うわけにはいかない。(ていうか普通買うひとはいないと思う)今までトラブルの対応や車検は自分で行ってきたが、こればかりはどうしようもなく、メーカーのディーラーに相談すると、意外にも安くで修理してくれることになったので、そのまま入庫させてもらいその次の日には仕上げてもらうことが出来た。しかも、以前から少し気になっていたハンドル位置の調整や、エンジンオイルを無料で交換してくれるなど至れり尽くせりのサービスにおもわずお客様の気分になり、すっかり走りがよみがえった我がバモスに十分に満足することが出来た。ディーラーにはひたすら感謝の気持ちで一杯である。

自分で出来る満足とサービスしてもらう満足

ディーラーなどに修理を依頼して、自分は昔自動車整備士だったとはあまり言わない方がいいと思う。ましてやドヤ顔なんてもってのほかである。しかし、整備工場によっては、そのことを知ろうがそうでなかろうが粗悪な整備なのにやたらと請求したりする悪質な工場もあるので注意したい。自分の経験上ではメーカーのディーラーや信頼ある整備士がいる整備工場ならば、商談上たとえ自分が整備士であることが相手にバレてしまっても、そこは敢えて黙っていてくれて、ある程度こちらの依頼に応えて最高のサービスをしてくれる場合が多いので非常に助かるし、満足できる。また、自分でやるにしても他人の手をできるだけ借りずに修理を最後までやり遂げれば、それに対して満足感を得ることが出来る。手がけているクルマの持ち主がお客様か、自分自身なのかでは、整備作業に対するモチベーションは整備士によってまちまちだろうが、クルマを扱うときはいつどんなときでもどんなケースであれ、そのクルマを扱う人間の車に対する気持ちや何より安全性を維持して、お客様も自分自身もお互いに満足出来るような作業のやり方を考えていくのも楽しいものだと思う。




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