アナログコンビネーションメーター2

アナログコンビネーションメーターその2

コンビネーションメーター内のゲージの内、オイルプレッシャゲージ、フューエルゲージ、水温計及び充電表示装置(チャージランプ)は、各種の測定値を検出するセンダユニットと運転者に表示するレシーバユニットで組み合わされている。

これらのユニットは、作動機構からいくつかの種類に分けられるが、用途により適宜組み合わせて使用される。

各種ゲージの接続法

電気式レシーバユニットとセンダユニットを用いたゲージは、一本の配線でレシーバユニットとセンダユニットが直列に結ばれており、12Vまたは24Vの電源で使用される。したがって、レシーバユニット、あるいは、センダユニットそれぞれに12V又は24Vの電圧がかかるのではなく、ゲージの方式によってこの電圧も異なってくるので、ゲージの方式をよく知った上で取り扱わないと、部品を破損したり、トラブルシューティングの時に誤った判断をするので、注意が必要である。

抵抗式センダユニットとバイメタル式レシーバーユニットを組み合わせた回路

レシーバユニットとセンダユニットが直列に結ばれている形式のゲージでは、センダユニツト側に電流が流れる時間を制御する機構がないので、そのままレシーバユニットの電熱線の電流変化が誤差となって生じてしまうので、電圧補償が必要となる。

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図10:バイメタルと抵抗式メータの作動

このため、図10のようにレシーバユニットの電源側に、メーター用ボルテージレギュレーターを設けて誤差を生じさせないようにしている。

メーター用ボルテージレギュレーターは、図11のように各ゲージと接続されていて、メーター用接点式ボルテージレギュレーターと呼ばれている。

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図11:メーター用ボルテージレギュレーターの接続(接点式)

この作動は、キースイッチをONにすると、ボルテージレギュレーターの接点を通じて、各ゲージ回路に電流が流れる。同時に、ボルテージレギュレーターの電熱線にも電流が流れてバイメタルは加熱され、ある時間を経過すると、バイメタルが湾曲して接点が離れ、ゲージ回路への電流が切断される。

ボルテージレギュレーターの電熱線に電流が流れなくなると、バイメタルは冷えて元の状態に戻り、接点が閉じて、再び回路に電流が流れる。この動作は、キースイッチがONにしている間繰り返されるので、ゲージ回路には周期的に断続した電流が流れることになる。

したがって、電源電圧の変動に応じてボルテージレギュレーターの開閉周期が変化し、回路には一定の電気量が供給されることになり、レシーバユニットは電圧変動の影響を受けることなく、指示誤差を防止することができる。

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図12:メーター用接点式ボルテージレギュレーター

メーター用接点式ボルテージレギュレーターは、図12(1)のように、レシーバユニットと一体になって組み込まれることがほとんどであるが、図12(2)のように絶縁物で作られたケースに組み付けられ、別に取り付けられて使用される場合もある。

抵抗式センダユニットと交差コイル式レシーバーユニットを組み合わせた回路

下図13のようなフューエルゲージについて

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図13:交差コイル式フューエルゲージ

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図13:交差コイル式フューエルゲージ

図13(2)のように、センダユニット及びレシーバユニットの一方のコイルL1・L2は直列に接続されているが、もう一方のコイルL3・L4は、センダユニットと並列に接続されている。

このセンダユニットの方式は、磁石でできている回転子とそこに互いに直角に巻かれたコイルの発生する合成磁界の作用によって指針を動かしている。このため電源電圧が変動しても両方の作る磁界が同じ割合で増減する必要があるので、この磁界の割合を同じにすることで、指針の指示に誤差が生じない回路構造になっている。

  • レシーバーユニット

レシーバユニットは、回転子(マグネット)の回りにコイルを交差させ、その磁界によって作動するようになっている。

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図14:交差コイルの巻き方向

交差コイルは、図14のようにL1とL3が同軸上にA方向とC方向に互い違いに逆向きに巻かれ、かつ、L2とL4がB方向とD方向に互い違いに逆向きに巻かれており、これらのコイルが回転子を作動させる磁界を発生する。

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図15:交差コイル式ゲージの断面

このメータでは、回転子の動きを制御するために、図15のように回転子周囲にシリコンオイルが注入されている。(磁界の力と釣り合わせることで回転子の動きの挙動やバランスを保っている。)

  • 交差コイル式フューエルゲージの作動
    • Rsの抵抗値が0の場合
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図16:作動原理(Operating principle)

図16のRsの抵抗値が0のとき、電圧Vsも0電位であり、構成回路はL1→L2→アースとなり、L1,L2のみに電流が励磁される。

したがって、回転子の指針はL1とL2の合成磁界の位置で止まる。

L1とL2は90度交差しているが、L1はL2に比べて巻き数が多いので、L1の磁界はL2より大きくなり、回転子の指針はL1の磁界に近づく。図17の合成磁界の位置(角度θ1)で止まる。

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図17:Rsの抵抗値が0の場合

    • Rsの抵抗値が上昇した場合
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図16:作動原理(Operating principle)

Rsの抵抗値が上昇すると、電圧Vsも比例して上昇し、回路構成はL1→L2→Rs→アースと同時に、L1→L2→L3→L4→アースとなる。

したがって、すべてのコイルに電流が流れるので、L1,L2,L3,L4が励磁される。

L1とL3はコイルの巻き線方向が逆なので、L3の磁界は、L1の磁界を減少させる方向に作用する。

L2とL4も同様にコイルの巻き線方向が逆なので、L2の磁界は、L4の磁界を減少させるように作用する。

レシーバユニットの指針の動きを0°〜180°単位(ハーフスケール)で見なしてみると、全コイルの合成磁界が下図18のようになり、回転子の指針は、2分の1スケール(角度θ2)だけ回転した位置で止まる。

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図18:Rsの抵抗値が上昇した場合

置き針式レジーバーユニット

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図19:置き針式レシーバユニット(1)

一般にゲージ類は、キースイッチがONして電流が流れない限り、各指針は元の位置に戻った状態である。フューエルゲージでは、キースイッチに関係なく、図19のようにそのときの残量が確認できれば便利である。

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図20:置き針式レシーバユニット(2)

そこで、コイル式レシーバーユニットの回転子が置かれる部分を図20のように密閉したケースとして、その中に粘度の高いシリコンオイルを封入しておけば、電源を切った後もシリコンオイルの粘性によって回転子はそのまま停止し、指針は戻ることなく残量を示している。このような構造のレシーバーユニットを置き針式レシーバユニットと呼んでいる。

フューエルレベルインジケータ

フューエルレベルインジケータは、図21のようにインジケーターランプとサーミスタで構成され、フューエルタンク内の燃料残量が少なくなったときにランプを点灯させ、運転者に警告を与えるものである。

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図21:フューエルレベルインジケータ

タンク内に燃料が多い場合には、サーミスタはガソリン内に浸っているのでその温度は低い。

したがって、サーミスタの抵抗は大きく、回路を流れる電流は少ないのでランプは点灯しない。

タンク内のガソリンが少なくなり、サーミスタがガソリンの外へ露出すると、サーミスタの温度が上昇して抵抗が小さくなるため、ランプは点灯する。

一般に、サーミスタはフューエルセンダユニットに組み付けて使用される。

 

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