デミオ・パワーウインドウ作動不良

平成13年式 マツダ・デミオ 型式:LA-DW3W 走行距離:110,000km





運転席側のみパワーウインドウが動かない

運転席のみパワーウインドウが動作しないという修理依頼である。運転席以外のドアは、運転席側のマスタースイッチでも各ドアスイッチでも正常に作動するので電源に問題は無いと思われる。ドアトリムを外し、運転席側モーターにつながっている配線にテストランプを取り付けて、スイッチを操作すると導通していなかった。

ここでマスタースイッチのトラブルだと思いつつ、念のためバッテリを直接パワーウインドウ・モーターにつなぐと、正常に動作したのでモーターは大丈夫である。

そこでマスタースイッチを分解してみると、運転席以外の窓は、直接接点を動かしているのだが、運転席側だけがオート制御で、接点を動かすのではなく、スイッチの接点を導電性ゴムでリレーを動かし、間接的に制御をしているようだ。

これらのことから、「マスタースイッチのオートリレーが壊れている」と判断し、新しいマスタースイッチを注文した。

交換したマスタースイッチが動作しない?

数日後、部品が入庫し、ユーザー宅へ「部品が入庫しましたので、お伺いします」とスイッチを持って出かけ、現場で交換した。が、しかし、動かない??

ユーザーには部品を持ってきたということを伝えていなかったので「それでは、お車をお預かりいたします」と言うと、「午後から使いたいけど、それまでに出来るか?」と聞かれたので、心の動揺を見抜かれないように「はい!それまでには」と返事して、速攻で工場へ戻り、修理に取りかかった。

電装品修理の基本

マスタースイッチに問題が無いなら配線関係かと思い調べるが、断線している様子はない。運転席だけが別電源が供給しているのか?そんなわけはないだろう…。いや、もしかして、そういえばヒューズの点検はしていない。ヒューズボックスを点検すると、やはり切れていた。「パワーウインドウ15A」というのが。そこでヒューズを交換し、作動確認した後、大急ぎで確実にドアトリムを組んで、なんとか約束の時間に納車することが出来た。

「電装品の修理では、最初にヒューズを点検するのは当たり前だろう」と言われそうであるが、パワーウインドウシステムで、運転席側以外の3カ所で問題が無かったので「電源は大丈夫」だと判断してしまった。取り寄せたシステムのブロック図では電源が、運転席と助手席が共通で示されていて、助手席側が動いたので、全くの予想外であった。

パワーウインドウブロック図

システムの全体像を把握することが基本

FAINESで検索するときにパワーウインドウシステムの箇所だけではなく、配線図も一緒に見ていれば、気がつくことが出来たかもしれない。ただ、FAINESだけでは全体像が把握しにくく、メーカーごとに見方が若干違っているため理解に困難を強いられる専業工場の整備士では、どこに何が書かれているのかさっぱり分からず。ここには情報が掲載されていないのではないかと判断したら、検索に掛ける時間を割いてしまい、パワーウインドウシステムの箇所だけで判断してしまうのだ。

上のブロック図からだけでは「運転席だけが別回路から電源を供給する」ようにはなっていないように思うのであるが…。





 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です