ランエボ:エンジン停止の原因

平成8年式三菱・ランサーエボリューションⅣ(型式:E-CN9A 走行距離86,000km)

主な症状として「朝、暖気10分の間にエンジンが止まっていることがある。「信号待ちなどで停止していると、エンジンが止まることがある。」という。

トラブルシューティングの最初の手段として、まず第一に状況を確認してみる。

朝一番にエンジンをかけ、エンジンが停止するかどうか確認すると、ファーストアイドルは約1800rpm位で、エンジンが暖まるにつれて回転が下がり、暖まった後もアイドリングは安定しているので、いたって正常だと判断した。ダイアグノーシスモ正常であると判断した。

念のためプラグコードと、プラグの状態を点検してみたが、プラグは新品で、焼け具合も異常が無く、プラグコードの抵抗も正常であった。

診断機で全データをチェックしてみると、一応正常であったが、ISCステップモータのステップ数が、暖気アイドル時で73ステップあり、ステップ数が多いので、スロットルボディのバイパス通路を広げてやることで10ステップまでに調整した。

ISCステップモーターは、エアコンのアイドルアップなど、各条件に対してエンジン回転(アイドリング回転)を上げるので、アイドリング回転を適切に調整するためできる限り無負荷状態のステップ数を下げてやることにした。しかし、ステップ数が0ではエンジンのコンピュータ自身が現在の状態を把握できないので、10ステップくらいに調整した。また、念のため、スロットルチャンバを清掃して出庫した。

 

 

納車後2週間くらいして「まだ直っていないので見て欲しい」と入庫したが、1週間ほど見て一度もエンストしなかったが、その一週間後にユーザーより「今週は2回止まった」と再入庫した。

再々入庫となり、診断機を付けての走行テストや、ダイアグノーシスに入らないアース系統などをチェックしてみたが、エンストは起こらなかった。

燃料系統のトラブルか?とも思ったが、燃料系統が原因であれば、アイドリング以外にも何らかの症状が出るのではないかと思い、考えから外した。

アイドリング回転時のもの不良であるため、やはりISCステップモーターとECUにも関係があると思い、その旨をユーザーに説明すると共に、現時点で確認の上ではまだ症状は一度も確認できていないと伝えて納車した。





しかし、一週間ほどしてまた再び「エンストする。」との連絡が…。

症状が確認できない状態で修理するのはとても難しい。仕方が無いので、出来ることなら症状を確認したいと思い、エンジンをかけっぱなしにしておいた。

その間、他の作業を行うことにして、時々エンジンの様子を見ることにしたのであるが、しばらくの間見ていると、何の偶然か。隣の車をふかすとエンストするのである…?

エンジンをかけて隣の車を吹かすとエンストする…?

隣の車は、マフラーを交換してあるので少々音が大きい。試しに他の車で試してもエンストしない。やはり排気音の大きな車を隣で吹かすとエンストするようである。

ユーザーにこのことを連絡すると、”確かに、近くにうるさいマフラーの車がある”とのことだった。

近くに音のうるさい車があると、どうしてエンストするのかがよくわからなかったが、よくよく考えてみると、この車のエアフローメータは、吸入空気の渦を超音波でひろっているので、外部の空気の大きな振動は超音波ではひろいきれずにエンストしている可能性があるのではないかと考え、その大きな振動のためにエアフローメータのセンサに狂いが生じているのではないかと思い。中古のエアフローメータ交換した。すると、症状は完全に消えていた。

 

 

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