ハイブリッド車の車検

2000年式 トヨタ・プリウス 型式:ZA-NHW11 エンジン型式:1NZ-2CM(ハイブリッド) 走行距離:40,000km

ハイブリッド車の車検

トヨタ・プリウスの車検入庫である。元々ガソリン車とディーゼル車の整備が主だったために、講習会などで、300Vの電源を持つために関電の危険や取扱の注意事項を聞いたし、弱電の電気講習会にも行って勉強してきた。今回は車検といっても、300Vのモーター部には触ることなく、通常のエンジン部とブレーキ部の整備に取りかかった。



基本的な整備

エンジン周り

エンジンオイルとフィルタの交換およびベルト類の点検に入ったが、このエンジンは自動停止と自動再始動すると聞いていたので、まさかとは思うもののキーがOFFの状態であったが、一応抜いておいた。はじめて触るので念には念を入れておいた方がいい。

エンジンオイルを抜いてからアンダーカバーを外し、上からでは見にくいファンベルトを点検すると、オルタネーターがなかった。当然といえば当然だが、ステアリングシステムは電動パワーステアリングなのでパーステアリングポンプもなく、エアコンコンプレッサーとウォーターポンプのみを駆動させるベルトが1本のみしか付けられていない。そのためか、いつも見慣れたエンジンレイアウトとは異なり、エンジン前面部がすっきりとしている。スターターモータを探すと、従来の1NZ型エンジンに付いているはずの場所にはなく、取り付け口は鉄板にカバーされていた。

オルタネーターが無く、電動パワーステアリングなので、エアコン・コンプレッサとウォータポンプのみを駆動するベルト1本しか付けられていない。

スターターモーターは、従来の1NZ型エンジンに付いているはずの場所にはなく、取り付け口は鉄板でカバーされていた。

ブレーキ周り

ブレーキ周りの構造は通常のガソリン車と同じで、取り立てて変わったところはなかった。プリウスはモーター駆動のために回生ブレーキが効くと聞いていたが、その通りであった。通常のFF(前輪駆動)車であれば4万kmも走行すれば,、3分の1位は摩耗しているのに、前輪のブレーキパッドはまるで新品のようで、後輪ブレーキのライニングの摩耗湖もほとんど無く新品のようでだった。

ブレーキ液の交換作業に取りかかったが、従来の負圧式ハイドロマスターバックではなく、電動式ポンプで加圧してその圧力をアキュムレータかた与圧として送り出すタイプのようだ。そのため、メーカー・ディーラーにて整備書をコピーしてもらい、その手順に従った。従来はキーOFF状態でブレーキペダルを踏んでいたが、このクルマの場合にはキーON状態でブレーキペダルを踏んで3秒間保持すると書かれていた。

バッテリーと検査ライン

12Vバッテリーは後部トランク内に設置されていて、密閉された補水不要のメンテナンスフリーバッテリーだった。バッテリーのカバーは特殊なピンで留められているので、ピンを外すには先のとがったドライバと抜くためのコツ(知識)がないと外すことができない。

リフトから降ろして検査ラインを通していると、速度テスタ上でスリップして計測することができなかったので、トラクションコントロールが効いているようなので、メーカー・ディーラーに解除方法を教えてもらい、計測することができた。

現在このようなハイブリッド車が主流となっているのだが、これからの時代はほとんどすべてのクルマがこうしたクリーン・エコノミーなハイブリッドシステムに移行していくのだろう。



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