スズキMRワゴン・K6Aエンジンのセンサーについて

平成18年式スズキMRワゴン 型式:DBA-MF22s  エンジン型式:K6A直列3気筒650cc12バルブDOHC

自動車に用いられている数多くのセンサは、エンジン要素の何らかの入力を検知して、制御を行うアクチュエータに信号を行う役割を果たしている。従って、各センサのトラブルは、入力を正しく検知しないか、信号を正しく送らないかの二通りしかないのである。

下図はスズキMRワゴンのK6Aエンジンに採用さえているセンサの種類と位置関係を表した図とエンジンコントロールユニット(ECU)の端子配列を示している。

実際のクルマに使われているセンサ類がどのような信号を出してアクチュエータを作動させているのかを実際に測定した結果とオシロスコープで観察した波形などを紹介する。

スズキMRワゴンのK6Aエンジンと採用されているセンサー類一覧

K6A型エンジンのコントロールユニット(ECU)の端子配列図



エンジン調整

点火時期の点検

タイミングライトを1番気筒の点火コイル接続用ハーネスにクランプする。(下図)基準値は5±3° BTDC/900±50rpmであるが、調整することは出来ない。不具合箇所を修理後、再度基準値にあるかどうか再点検する。

アイドリング回転数の点検

回転計を取り付ける箇所がないので、メーカー専用テスタでエンジン回転数を確認する。基準値はエンジン無負荷時で900±50rpm(NまたはP)である。(調整不能)これも同様に不具合箇所を修理後に再度基準値にあるかどうか点検する。

自己診断(ダイアグノーシス)

IGスイッチONの状態で下に示す図のダイアグモニターカプラ(乳白色6P)のDN端子とボディアースを短絡させることで、オンボードのエンジンチェックランプの点滅回数で読み取ることが出来る。コードは4桁表示であり、0が1秒の点灯、それ以外は0.3秒の点灯、コード間は3秒休止で表示する。コード消去はDOMEヒューズを20秒間以上取り外す。(もしくはバッテリのマイナス端子を外す。)実際に行ったところ、約60秒以上経過しないと消去できなかった。

センサ信号出力波形

以下に、実際のセンサのオシロスコープによる波形を紹介する。なお()内はエンジンコントロールユニット(ECU)の端子配列図の番号になる。

K6A型エンジンのエンジンコントロールユニット(ECU)の端子配列図

クランク角センサ信号(#9)/カム角センサCS2信号(#24)

これらのセンサは、いずれもマグネチックタイプである。

[クランク角センサ実測値]:クランキング時:1.55V、アイドリング時:1.44V、2500rpm時:1.38V

[カム角センサ実測値]:クランキング時:1.14V、アイドリング時:1.17V、2500rpm時:1.17V

下の図1にアイドリング時のカム角センサ(上)とクランク角センサ(下)の出力波形を示す。また図2は2500rpm時のものを示す。

図1:アイドリング時のカム角センサ(上)とクランク角センサ(下)の出力信号波形

プレッシャセンサ信号(#58)
[吸入空気量信号の実測値]:IG ON時:4.01V、アイドリング時:1.42V、2000rpm時:1.29V、4000rpm時:1.36V

下の図3にIG OFF→IG ON→アクセル全開→全閉→IG OFFと変化させたときのスロットルセンサの出力波形を示す。

図3:スロットルセンサの出力信号波形

水温センサ信号(#11)
[水温センサ実測値]:疑似水温120℃:0.32V、以下表の通り。

100℃ 80℃ 60℃ 40℃ 20℃ 0℃
0.42V 0.78V 1.24V 1.94V 2.87V 3.80V
吸気温センサ信号(#26)
[実測値]疑似水温120℃:0.27V 以下表の通り。

100℃ 80℃ 60℃ 40℃ 20℃ 0℃
0.35V 0.65V 1.06V 1.68V 2.55V 3.49V




LAFセンサIPA信号(#13)

図4に2500rpm時のLAFセンサIPA信号の出力波形を示す。

図4:2500rpm時のLAFセンサ出力信号波形

アクチュエータ(制御系統)

燃料噴射制御(#1,#2,#17)

燃料噴射方式は、クランキング時とアイドリング時はシーケンシャル噴射で、加速割り込み時は同時噴射になる。

[実測値]クランキング時噴射時間:11.8sec、作動電圧:11.27V、アイドリング噴射時間:2msec、作動電圧:14.09V、3000rpm時噴射時間:2msec、作動電圧:13.94V

下に示す図5〜図8は各状態におけるインジェクタの出力信号波形であり、各図の(上)がインジェクタNO1で(下)がインジェクタNO3である。

図5:クランキング時

図6:3000rpm時

図7:アイドリング時

図8:急加速レーシング時

点火時期制御(#34,#35,#36)

配電方式はダイレクト方式(パワートランジスタ内蔵点火コイル)である。

下に示す図9〜図10はアイドリング時と3000rpm時の点火出力信号1(上)と点火出力信号2(下)の波形を示す。

図9:アイドリング時

図10:3000rpm時

アイドリング回転数制御(SMA(#5),SMB(#6),SNC(#20),SMD(#21))

ステップモーター式によるアイドリング回転制御を行っている。

下図11は無負荷アイドリング時のSMA信号(上)とSMB信号(下)の出力波形を示す。

図11:無負荷アイドリング時のステッピングモーター方式のアイドリング回転数制御信号。SMA信号(上)、SMB信号(下)

可変バルブタイミング(VVT)システム(OCV(16))

オイルコントロール(OCV)によって吸気側バルブのバルブタイミングを可変させる。

下に示す図12は、休暇即時のOCV信号の出力波形である。

図12:急加速時のオイルコントロールバルブOCVの出力信号波形




 

 

 

 

 

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