スバル・レガシィ エンジン出力不足

1994年式スバル・レガシィ 型式:E-BG4 エンジン型式:EJ20 走行距離:14万キロ

シフトダウンしない

ユーザーの主訴は時速40kmからの加速が悪いという。エンジンの調子が悪いのかな思い試運転してみると、そうではなくて、アクセルペダルを踏んでもシフトダウンしないために加速が悪いことが判明した。セレクトレバーを2や1レンジにシフトしてみれば力強く加速することから、エンジンには何も問題は無いと判断した。




車速センサが怪しい

試運転にて発進加速を繰り返している内に、ある異変に気がついた。それは、速度計の指針が実際の速度よりも高いということだ。この車両の速度計はケーブルレス式であり、変速機に設けられた車速センサからの信号を受けてメーターの指針を動かすようになっていて、そのメータ部では他のコンピュータへの信号分配も行われている。(下図より)

車速センサーとスピードメータ回路図

速度を上げて走らせると、速度計の表示も安定して、同時にATの変速もスムーズになるので、明らかに車速センサの信号に問題があると考えられる。

車速センサをオシロスコープ診断

車速センサにオシロスコープを接続して信号を観測すると下図のような波形が観測された。

ピックアップ式の車速センサは通常ならばサイン波形を描くはずであるが、これはどうみても正常な波形とは思えない。波形をよく観察すると、全体の波形の形は交流波形を示しているのだが、かなりのノイズを含んでいる。このノイズの中に形成された波形のようなものをひとつのパルスとしてカウントしたとすると、ECUは波形がその分増えたものとして判断し、実際の速度よりも高く検出するはずである。

この状態から車速をさらに上げていくと、次第にノイズが減少するとともに、全体の電圧が上昇するためか、センサーは正常に作動するようになった。

車速センサを交換する

車速センサを交換すると、下図のようにきれいな波形になり、速度計とトランスミッションの変速も正常に行われるようになった。

修理完了後、センサを分解してみると、ドリブンキーと一体で回転するマグネットとの間に、回転方向のガタが確認できた(下写真)5のわずかなガタの影響でセンサー内のマグネットの回転が不規則になったために、ノイズが発生したものと推測される。

車速センサー断面図

 

車速センサー




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