1998年式 ダイハツ・ミラ 型式:GF-L700S エンジン型式:EF 走行距離:87,000km
ヒーターが効かない
リース車両で、ヒーターがほとんど効かない。原因として考えられるのは、ヒーターコアの詰まり・ヒーターバルブの固着・ウォーターポンプの不良・ダンパーの不良ーなどといったところだろうか。
ウォーターポンプは水温計も異常が無く、オーバーヒートもしていないために除外し、ヒーターコアの詰まりも異常が無い。ヒーターに関すれば、この車両はヒーターの温度調整をヒーターバルブではなく、ダンパーによって行っているタイプである。写真のようにダンパーの右側にヒーターコアが付いていて、ダンパーを動かすことでヒーターの温度調節を行うタイプである。
ダンパーの作動を確認すると、ワイヤーダンパーの動きは正常でスムーズである。これならヒーターは効くはずである。もう一度良く確認すると、ダンパーの反対側(ワイヤの取り付け部ではない方)のシャフトが動いていなかった。ヒーターが効かない原因は、ダンパーのシャフト部が内部で折れてしまっていたことである。内部で折れているため、外観からみると動いているように見えていたのだ。(下の写真)
折れたダンパーの交換作業は、ヒーターケースの脱着を考えるとエアコンユニットとインストルメンタルパネルを脱着する必要があったが、この車両にはエアバッグやABSが付いていなかったので、比較的短時間で作業ができた。
なお、ヒーターケースを分解したところ、内部からネジ1本とクリップ2個、ダンパー部には何か飲み物をこぼしたような跡があり、このいずれかに今回のトラブルの原因があった可能性が高いのではないかと思った。