トヨタ・ヴィッツ クラクションが鳴らない

平成12年式 トヨタ・ヴィッツ 型式:UA-SCP10 走行距離:145,000km





クラクションが鳴らない

「クラクションが鳴らなくなった」という症状で入庫。走行距離がおおいので、「ホーン自体がダメになったのか?」と思い込み、ホーンの配線にテストランプを取り付け、ホーンボタンを押してみるが、点灯しない。でもヒューズは切れていない。

ヒューズボックス横にあるホーンリレーをテスタで調べると、コイル側、接点側ともにOKで、接点側をショートさせるとテストランプも点灯する。

リレーのコイルは断線していないようだが、リレーに指をあてて、ホーンボタンを押してもらいながら確認しても、作動音を感じない。このことから、リレーコイルのアース側からホーンスイッチ、そしてアース側までの間に問題があると判断した。

ハンドルを取り外す

ハンドルを外し、接点部分をアースしてホーンが鳴ればそれでいいのだ。みたいな点検ができればいいのだが、エアバッグ付きなので、”バッテリのマイナス端子を外し、5分待ってからエアバッグを外す”作業をしないと、ハンドル周りの点検ができない。(5分間放置することで、エアバック回路内のコンデンサに蓄積されている電気(電荷)を解放させる。)

無理をして、エアバッグシステムのエラーコードをECUに記憶させたりすると、ディーラーに持って行ってシステムをリセットしてもらう必要が出てきたりして、のちのち面倒くさいことになるので、バッテリを外して点検するのは必須である。

各ポイントの導通をチェックする

取り外したエアバッグのホーンスイッチ部分を単体で導通チェックすると、異常なし。

ホーンリレーのアース側にリード線を接続して、室内まで持ってきてホーンの配線ホーンの配線(ハンドル側)との間の導通をチェックすると、これも異常なし。

次にアース〜ステアリングシャフト間の導通を測ると、ここがかなり大きな抵抗であった。

アースを手っ取り早くステアリングギアボックスにジャンパー線でとり、ステアリングシャフトを回転させたが、抵抗が安定しないので、ステアリングコラムカバーを取り外し、ステアリングシャフトとコラムブラケット間の導通を測ると、0Ωだった。どうやらコラムブラケットとボディ間に接触不良があるようだ。

接触不良を改善させたが

コラムブラケットはチルトステアリングなので、上下に動く。ロックレバーに問題があるようで、ロックを緩め、上下に動かして、再度ロックした。

これでコラムブラケットとボディ間の接触不良は解消したが、取り外した部品を復元し、バッテリを取り付けてホーンボタンを押したがホーンが鳴らない??

リレーに不具合は無いと思っていたがそれは違うようだ。しかし、リレーに指を当て、ホーンボタンを押してもらったが、リレー自体は作動しているようだ。だとすれば、リレーの動作ではなく、動作しても電流が流れないリレー内部の接触不良が原因であると考えられる。

そこで、ホーンリレーのとなりに付いているものが同じ汎用リレーだったので、それに差し替えてみると、ホーンが鳴るようになった。

あえて新しいリレーは使わない

新しいリレーに交換して修理完了とするのは簡単だが、せっかくなので壊れたリレーを分解して、接触不良部分を磨いて復活させることにした。

接点に耐水ペーパーを挟んで磨き、研磨カスを紙でぬぐう方法(コンタクトポイント研磨のやり方と同じ)でリレーの接点を復活させて、クルマに取り付けると、ホーンは正常に作動したので、これで修理完了である。

今回のホーン故障の主な原因は、ステアリングコラムブラケットの接触不良(ボディ・アース不良)で、そのまま使い続けたためにリレーコイルに流れる電流が減少し、コイルの吸引力が足りずに接点不良を引き起こし、副次的にリレーも故障してしまった。と考えられる事例であった。




 

 

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