マニホールドゲージの使い方
目次
カーエアコンの冷媒圧力の確認
- クルマを安全な場所へ駐車し、エンジンを停止する。
- ゲージの低圧バルブ、高圧バルブを全閉にして、ゲージ本体をクルマのボンネットなどにつるしておく。
- クルマの低圧ポートに、低圧カプラーを、高圧ポートに高圧カプラーを接続する。
- このときゲージのホース類がエンジンのベルトやプーリなどを巻き込まないように取り回しに注意する。
- このときのゲージの値を確認する。
- このときゲージの低圧、高圧バルブは開かないこと。
- ゲージが0のまま動かない場合には、冷媒ガスが入っていない。
- 低圧、高圧バルブを共に全閉にした状態でエンジンを始動し、以下の操作を行う。
- クルマのドアを全開にする。
- エンジンの回転数を、約1500rpmにする。
- エアコンスイッチをONにする。
- エアコン温度を最強冷にする。
- ブロアファンをHiにする。
- 内気循環に切り替える。
- 上記の状態でゲージを読み取る。
- 車種によって適正値が異なるので、サービスマニュアルなどを参照すること。
- 外気温が低い(外気温15℃以下)場合、圧力が上がらずに正しい測定ができないことがある
- ゲージの取り外し手順
- 低圧、高圧バルブが全閉になっているか確認する。
- エアコン及びエンジンを停止する。
- 低圧、高圧ゲージが共に同じ圧力になるまで待つ。
- 同じ圧力値になったことを確認して、クルマの低圧ポート、高圧ポートの順にカプラーを取り外す。
- 低圧・高圧ゲージ圧力適性表(目安):外気温約30℃の場合
カーエアコン冷媒ガスの充填方法
サービス缶バルブを、HFC-134a (R134a)冷媒ガス缶に接続する
- サービス缶バルブの開閉バルブを全開にする
- 反時計回りに最後まで回す。
- 開閉バルブを全開にするとは、缶に穴を開ける針を引っ込めた状態のこと。
- サービス缶バルブを、HFC-134a(R134a)冷媒ガス缶に締め込みながら、取り付ける。
- 冷媒ガスが漏れないように、しっかりと締め込む。
- サービス缶ポートに、チャージホースを接続するまでは、開閉バルブを回さないこと。
原則としてサービスマニュアルなどに従って冷媒ガスを充填する
- クルマののエンジンを停止する。
- フックを使用して、ゲージ本体をボンネットなどに吊す。
- このとき、低圧バルブ、高圧バルブを全閉にする。
- チャージホースをサービス缶バルブのポートの接続する。
- このとき、サービス缶バルブの開閉バルブを全閉にする。
- 開閉バルブを全開にすると、冷媒ガス缶に穴が開いてしまい、ガスが漏れて、冷媒ガス缶が空になるまで、サービス缶バルブを取り外すことができなくなるので注意する。
- クルマの低圧・高圧ポートそれぞれに、低圧・高圧カプラーを接続する。
- 冷媒ガスの吹き出しに注意する。
- ホース類がエンジンのベルト、プーリーなどに巻き込まれないように、取り回しに注意する。
- エアパージキャップを取り外し、チャージホース内のエア抜きを行う。
- 低圧、高圧バルブを共に全閉にした状態でエンジンを始動し、以下の操作を行う。
- クルマのドアを全開にする。
- エンジンの回転数を、約1500rpmにする。
- エアコンスイッチをONにする。
- エアコン温度を最強冷にする。
- ブロアファンをHiにする。
- 内気循環に切り替える。
- 上記の状態でゲージを読み取る。
- 車種によって適正値が異なるので、サービスマニュアルなどを参照すること。
- 外気温が低い(外気温15℃以下)場合、圧力が上がらずに正しい測定ができないことがある。
- サービス缶バルブの開閉バルブを開き、低圧バルブをゆっくり半開状態にする。
- ゲージ本体のサイトグラスを確認し、液体の状態で充填されていないことを確認する。
- 高圧バルブは、絶対に開かないこと。冷媒ガスがサービス缶に逆流して爆発する恐れがある。
- 高圧ゲージが規定圧力値になったら、低圧バルブを閉じ、低圧ゲージと高圧ゲージが規定値かどうか確認する。
- 規定値にならない場合には、再び、低圧バルブを半開にして規定値になるまで冷媒ガスの充填を続ける。
- 冷媒ガスの充填時は、過充填に注意する。
- 以下の手順でマニホールドゲージを取り外す。
- 低圧バルブ、高圧バルブ、サービス缶バルブの開閉バルブを全閉にする。
- エアコンスイッチをOFFにして、エンジンを停止する。
- 低圧ゲージと高圧ゲージが、同じ圧力になるまで待つ。
- 同じ圧力になったことを確認したら、クルマの低圧ポート、高圧ポートの順にカプラを取り外す。
- 5のチャージホースのエア抜きについて
-
- 低圧バルブを開けて、小さなドライバなどでエアパージバルブを押す。
- エアパージ後、低圧バルブを全閉にする。
- サービス缶バルブを少しだけ緩め、小さなドライバなどでエアパージバルブを押す。
- エアパージ後。サービス缶バルブを締め込んで閉じる。
- エアパージキャップを取り付ける。
カーエアコン真空引きの方法
- クルマのエンジンを停止する。
- 安全な場所に駐車する。
- フックを使用して、ゲージ本体をボンネットなどに吊す。
- このとき、低圧バルブと高圧バルブを全閉にしておく。
- チャージホースを真空ポンプ側のポートに接続する。
- このとき真空ポンプの電源はOFFにしておく。
- クルマの低圧、高圧ポートそれぞれに低圧、高圧カプラーを接続する。
- 冷媒ガスの吹き出しに注意を払うこと。
- ホース類の取り回しに注意すること。
- 真空ポンプの電源をONにする。
- 真空ポンプの操作は、真空ポンプに付属されているチュートリアルに従ってください。
- 低圧バルブ、高圧バルブの順にバルブを開き、5分ほど放置する。
- ゲージが負圧方向に動かない場合には、チャージホース接触不良の可能性があるので、接続状態を確認する。
- 真空引きに要する時間は、各クルマのサービスマニュアルを参照してください。
- 5分ほど放置したら、低圧バルブ、高圧バルブを全閉にする。
- ゲージが負圧方向を示したまま動かないことを確認する。
- このとき、エアコン配管内は真空状態である。
- ゲージが動かないことを確認したら、1:低圧バルブ、2:高圧バルブの順に再度バルブを開く。
- 開ける順番を間違えないこと。
- バルブを開けた状態でも、ゲージの指針が負圧値を示したまま動かないのであれば、エアコン配管内は真空状態になっている。
- 真空引きが完了したら、低圧バルブ・高圧バルブを全閉にして、真空ポンプを停止する。
- この状態で、5〜10分ほど放置し、ゲージが0MPaに戻らないことを確認する。
- ゲージが0MPaに戻る場合、エアコン配管内に漏れがあるので、点検・修理を行い、再度、真空引きを行うこと。
- 真空引き完了の状態から、冷媒ガスを注入する。
- エンジンとエアコンは停止した状態で行う。
- チャージホースにエアコン冷媒缶を取り付け、マニホールドゲージのエアパージバルブを押して配管内のエア抜きを行う。
- 低圧バルブを全開にして、エアコン冷媒ガスを1缶注入する。このとき、絶対にエンジンを始動させないこと。
- エアコン冷媒缶を振りながら注入していき、ゲージの指針が低圧・高圧ともに同じで、(最初の1缶分はだいたい0.6MPaくらい)動かなくなったことを確認したら、低圧バルブを全閉にする。
- エアコン冷媒缶の2缶目をチャージホースに取り付けて、エアパージバルブを押して、再度チャージホース内のエア抜きを行う。
- 上記項目「原則としてサービスマニュアルなどに従って冷媒ガスを充填する」の6からの順番でエアコンガスチャージを行う。