顔が気に入らない?

自動車整備工場のフロントマンとして

某整備工場のフロントマンとなった友人の話である。

先日は苦情処理の席上、「その顔が気に入らない。」とお客様よりお叱りを受けたようである。

「いくら何でも顔は直せん。」との愚痴を発端に、私としばし意見交換となった。

以下「友人」と(私)のやりとりである。

 

(私):顔を云々される事態って、前々からのNGが重なった結果だろう?。以前からのミスもあって、お客様は不満だったんじゃないか?。

「友人」:「・・・・。」

(私):君の会社では”○○カバーのつけ忘れ”があったり、入庫のたびに鉄板ビスでタイヤをパンクさせたりだとか、君のところでは起きがちだと、前々から耳にしてもいたよ。

「友人」:「確かに、そんな問題も・・・。」

(私):ここでひとつ、君に質問だけど、例え苦情を言ってくるお客様でも、しょっぱなから怒鳴りつけるような人は実はそんなに多くはないんじゃないか?。

「友人」:「ん〜?。」

(私):俺はA社で苦情処理係をしていたときに思ったんだ。お客様は、最初は”穏やかな指摘”をするつもりでやってくるんじゃないかってね。そもそも、「○○カバーがなくなってます」なんて、最初は穏やかな口調でいらっしゃるだろう?。お客様は、そのことに対して、我々がどう応じるか。分かれ目はそこだと思うんだよね。

(私):顔を云々される時って、例えば3つの原因が考えられると思う。まず1つめの例。それは、応対者の内心が露呈したときだよ。不満や苦情を申し出るお客様は独特の気配を見せることがあるよね。こちらへ向かってくる様子だとか、あるいはお客様の語気だとか。

それを見た我々応対者が、「一体何を言いに来るの?」、「ひょっとして苦情?」などと訝ると、つい、こちらにも”怪訝な表情”が浮かんだりする。それがお客様の気に障るんじゃないのか?。

「友人」:「あ、俺も怪訝な表情なのかな?」

(私):どうかな、一例としてあげるまでだけど、話を進めよう。顔を云々される2つめの例。いたたまれない、という気持ちも駄目だと思う。

「友人」:「??」

(私):苦情にいたたまれないなどで我々がもじもじすると、それを「ニヤニヤするな」と叱られたりする。

「友人」:「もじもじかあ・・・。」

(私):そう。さらに話を進めると、顔を云々される3つめの例。これは、君一人ではなくそこにいるスタッフ全員の表情を問われているのかもしれない。”アイコンタクト不良”とも呼ばれる問題だよ。

「友人」:「お客様の機嫌は、我々の応対いかんで如何様にも変化する。と・・・。」

(私):そのほかだけど、こちらの内輪話が問題になる例もある。これは、我々スタッフ同士の、苦情対応を面倒がる声。あるいは、ある種の笑い声(自嘲・嘲笑)など。そんな我々の内輪話が、お客様にまで聞こえてしまうと、これは「ふざけるな!」と怒られる。ちなみに”自嘲”というのは、「またアイツの仕業だよ〜。」といった言い方の類。

「友人」:「うーん。たとえば、あんな運転じゃクラッチも壊れるわけだよ。なんて、俺たちは内輪で話したりしがちだけれど、そういう言い回し、たとえ他のお客様にだって聞かれたらまずい。」

(私):そうだよね。それから、話し声がらみのNGとして、「電話のバックノイズ」という形態もある。電話音声の背後に、こちら周囲の雑談や笑い声が混じるもの。込み入ったご質問のご指摘など、苦情一歩手前の用でお電話をいただいた際、”工場側の弁解”とあわせて、背後で何やら笑い声が聞こえたとかで・・・・。

 

二人の話は続きます。この対話の続きがどうなるかはこれを呼んだあなた自身で考えてみてね。!!

 

 

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