ホンダ・バモス 冷却水(LLC)エア抜き方法:(平成17年式 型式:HM1 エンジン型式:E07Z)
ホンダ・バモス 冷却水(LLC)エア抜き方法
ホンダ・バモスの冷却水エア抜き方法です。このクルマは冷却水のエアが非常に抜けにくく、時間と手間がかかる上に、失敗するとオーバーヒートの危険性があります。ここでは、OBDⅡからの冷却水温度情報をスマホアプリでモニターしながら冷却水エア抜きを行う方法を紹介します。
冷却水(LLC)を注入する
クルマのフロント側だけをジャッキアップしてリジットラックを掛けます。その状態で、エンジンルームにて冷却水のエア抜きボルトをすべて緩めておきます。この状態からラジエーター・キャップを外して冷却水(LLC)を注入します。全てのエア抜きボルトより冷却水が出てくるまで注入したら、全てのエア抜きボルトを借り締めしておきます。尚、ラジエータのサブタンクにはFULLの水位まで冷却水を入れておきます。
エンジンを始動してエア抜きをはじめる
ここまでできたら、全てを元通りに組み上げて、エンジンオイルと冷却水を点検してエンジンを始動させます。エンジンOHなど大がかりな整備を行った場合や、長い間クルマを放置していた場合にエンジンを再始動する場合には、ヒューズボックスのエンジンECUヒューズを抜いた状態でクランキングさせます。すると燃料はカットされ、火花は飛ばない状態でクランクが回転してオイルポンプが作動します。これを運転席メータ内のOILランプが消えるまでクランキングして下さい。
OILランプが消えたら、再びECUヒューズをセットしてエンジンを始動させます。エンジンがスムーズなサウンドで回転し、きちんと吹け上がっていれば成功です。そのまま、冷却水のエア抜きに入ります。
電動ファンが2回以上回転するまで
エアコンをOFFにして内気循環に設定。ヒーターを全開にして、ブロアモーターを最大風量の状態でひたすらアイドリングさせます。最低でも2時間くらいはかかるかもしれませんが、様子を見ながら根気よく待ちましょう。バモスには水温計が設置されていません、高価な診断機や後付けの水温計がある人はそのまま水温をモニターできますが、ない人は勘??に頼るしかないようです?!
スマホアプリで水温をモニターする
KUFUNG OBDⅡ Adapter と、それに対応したOBD Auto Doctor – OBD2 car diagnostics toolというAndroid・iphone対応のアプリを使って水温をモニターします。
バモスの故障診断時に使用する車両備え付けのOBD2端子に専用アダプタを取り付けます。このときエンジンは掛けたままでいいです。スマホ端末のBluethooth接続をONにしてしばらく待つとリンク画面が出てくるので設定をすると。画面上に水温が表示されます。
水温をモニターしながらエンジンをアイドリングし続けてエア抜きを行っていきます。時間とともに水温は上がっていくのですが、水温が95℃前後かそれ以上になっても電動ファンが回転しない場合は、素早くエンジンを止めて、しばらく放置し、エア抜きブリーダーを緩めて冷却水(LLC)を継ぎ足して下さい。エアが噛んでいれば、たいていの場合ブリーダーを緩めたときにエアが出てくるはずです。そして再びブリーダーを締めてエンジンを始動してエア抜きを続けて下さい。この作業を水温がだいたい80℃〜86℃前後くらいで安定するまで繰り返します。途中電動ファンが回転したら、水温は急激に下がります。しかし、大切なのは水温が安定するまで続けるということです。
水温が安定したらエンジンを止めてラジエーターキャップをします。一晩の間放置し翌朝にラジエーターのサブタンクのFULLの水位から少し下がっていればエア抜き作業は終了です。その後は試運転をして異常が無ければエア抜きは成功です。