ホンダ・バモス オーバーヒート修理 その3

シリンダーヘッドを下ろす際の順番

 

 

オーバーヒートの原因であるシリンダーヘッドガスケットの交換のためにシリンダーヘッドを下ろすわけですが、自分の場合の順番は以下の通りです。

  1. 排気系統(エキゾーストマニホールド)の分解
  2. 吸気系統・電装系統(インレットマニホールド)の分解
  3. タペットカバー取り外し
  4. タイミングベルト・ウォーターポンプの分解
  5. シリンダヘッドを下ろす




吸気系統・電装系統(インレットマニホールド)の分解

シリンダーヘッドを降ろすので、ただ単にインレットマニホールドだけを外すことができればいいのですが、今回はインレット手前のスロットルボディーへのブローバイガスの吹き返しがひどくヨゴレが酷かったのと、インレットマニホールドの点検・清掃をかねて、電装系統も外すことにしました。

IGコイルとインジェクターを取り外す

IGコイル(イグニッションコイル)は3気筒で3本、インジェクターも3本でデリバリパイプで繋がっています。またそれぞれのカプラーはタペットカバーに沿ってそれぞれ3カ所ずつに分かれているので、全て取り外しましょう。電装系統を取り扱うときは、必ずバッテリー端子のマイナスを外してから作業を行って下さい。

カプラ類を取り外したら、IGコイルを一本ずつ取り外します。また、インジェクターはデリバリパイプで繋がっていて三本とも連結したまま外します。パイプを止めている2個の10mmナットを外せば手で取り外すことができます。このときインジェクターの先端に付いているOリングが痛んでしまう可能性があるので、再利用せずに交換しましょう。

茶色の部分がOリング

アクセルワイヤーとシフトワイヤーを取り外す

アクセルワイヤーとシフトワイヤーはスロットルボディーの一枚のホイールにつながっているので、ホイールを手で回転させながらワイヤーを取り外します。このとき、アクセルワイヤーのアジャスト・ナットの位置にマークを付けるなり、ネジ山の数を記録してワイヤーの長さを覚えておきましょう。

スロットルのワイヤー類は、写真中央のセンサーから右側の位置でスプリングで固定されている。

冷却水ホース・電装類のカプラ、ブローバイホース類を取り外す

スロットルボデーなどに通っている冷却水ホースやセンサーやエンジン補機類に取り付けられているカプラ。ボディアースなどの細かい部分の取り外しをやっていきます。ひとつひとつ覚えておかないといけないのですが、自信が無い場合はどんどん写真に撮っておくのがいいと思います。ただ、自動車のエンジンは余計なものがないように設計されていて、カプラ類はそれぞれ一種類ずつしかないし、ホース類も長さや曲がり具合、直径などから、自然とはまるようにしかはまらないようにできているので、複雑に見えるかもしれませんが、そんなに神経質にならなくてもいいかと思います。ひとつひとつ順番に外していけば、綺麗に分解できるようになっています。焦らないで集中して作業しましょう。

インレットマニホールドとスロットルボディを一体で取り外す

今回はインレットマニホールドとスロットルボディは一体で取り外しました。シリンダーヘッドとインレットマニホールドのボルト・ナット類を外してから、スロットルボディとエアクリーナー・ボックスからのダクトをはずすほうがラクです。このときインマニの裏側に付いているセンサーのホースに注意して下さい。

インレットマニホールド裏側のセンサーについているホース

ブローバイガスの吹き返しでかなり黒ずんでいます。

今回はヘッドガスケットの抜けが影響でオーバーヒートしていたため燃料がかなり濃くなっていて、ブローバイガスの吹き返しがかなり酷かったと思われます。その証拠にエンジン始動時にはかなり生ガスの匂いがしていました。スロットルチャンバー内部や、インレットマニホールド内部も真っ黒でした。

ガスケットは緑色ですが、これを剥がすのは至難の業でした。固着の度合いがかなり強くて、剥離剤を吹き付けながら、カッターナイフとスクレーバーで削りながら出ないと剥がせませんでした。

 

タペットカバーを取り外す

インレットマニホールド類を外したら、シリンダヘッド上部のタペットカバーを取り外しましょう。10mmボルト4カ所のシールワッシャーで止まっているので、緩めるだけです。これを外さないと、タイミングベルトカバーが外れないので、次へ進めませんので注意が必要です。

カバーを取り外したら、タペットカバーのパッキンとシールワッシャー、プラグ部分のシールは必ず交換しましょう。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です